ま え が き

「人事の虎」は人事部の仕事についてや、人事部の人から見た
就活中の学生に対してのブッチャケ本音超毒舌トークをコラムにしたものです。
しかし、これはイタズラにおかしい文章を載せているのではなく、
第一の目的は就活学生が「就勝!」するためのコンテンツなのです。
「敵を知り己を知らば、百戦危うからず」
孫子のあまりにも有名な言葉ですが、就職戦線で勝利するためにも
全く同じことが言えます。まずは自分を突き詰め、次に敵(?)である
企業の人事部を知る。これができれば道は開けるのです!
はじめに 【 大企業における人事部採用担当 】
コラム 1 【 コネは本当にあるのか? 】
コラム 2 【 コネは本当にあるのか? Vol.2 】 
コラム 3 【 ムカつく馬鹿ども 〜 キー局ディレクターの本音トーク! 〜 】 
コラム 4 【 不思議な自信家たち 
        〜外資系コンサル、アソシエイトからの警鐘!〜 】
コラム 5 【戦術 (1) 自分を語るということ。】
コラム 6 【戦術 (2) 相手を知るということ。】 NEW!


はじめに  【 大企業における人事部採用担当 】
最近はリクルーター制度、インターン制度、新卒派遣など新卒採用にも色々な形式が出てきましたが、実際 国内大手企業における人事部全体の仕事というと主に次の7つになる。
●人事諸制度の構築・改廃
●人員計画の策定(新卒・中途)
●労働時間管理・勤怠管理
●昇給・賞与案の策定
●社会保険業務(健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険)
●福利厚生業務(寮・社宅管理、健康管理等)
●労働組合との交渉業務

つまり人事というとすぐに新卒採用を思い浮かべがちだが、実はそれは人事部門の仕事のごく一部に過ぎないのだ。もちろん、新卒採用は企業において極めて重要な位置付けだが、最近は中途採用・即戦力の方に大きくシフトしているのも事実である。 通常、新卒採用に特化した担当者は大きな企業でもせいぜい数人というところが多く、人事部の若い担当者は毎年、毎年「今年は東大卒を5人以上は入れろ」だとか、「専務は早稲田のご出身だから早稲田の体育会からとれ」だの、はては「かわいいコとれよ」「大事なクライアントのご子息だから絶対入れろ」だの激しいプレッシャーを各方面から受ける。
人事君の最初の仕事はこの各方面の「調整」と「計画」なのだ。入社2〜3年にして社内の学閥や派閥に巻き込まれ、不条理な力に踊らされるのだ。しかもやっと立てた計画も大抵は思いどおりに行かない。折角つかまえた東大君に逃げられ、クライアントの息子をウッカリ落とし、今日も人事君は胃が痛むのだ。
コラム1 に続く


コラム1  【 コネは本当にあるのか? 】
ある。当然ある!今時、「ない」とか書いてる就職本があったら速攻捨てるべし。全く意味がない書物だ。だが、コネと一口に言っても非常に細かいグレードがあり、コネの存在になど怯える必要は殆どないのだ。ではグレードとはどんなものなのか。 例えば広告代理店の場合、特Aと言われるコネがある。大臣の息子、娘。キー局の取締役以上の息子、娘。ゴールデンにCMをバンバカ打ってくれる企業の常務以上の息子、娘などがこれに該当する。このコラムを読んでる学生で、もし上記に該当する人がいたら、もうこれ以上読む必要はハッキリ言ってない。
とにかく特Aの子供たちは極端なこと言ったら、フルチンに鼻垂らして面接に行っても受かるのだ。しかし、そんなヤツはせいぜい数人。もしキー局総合職が30人採用するのであれば初めっから枠は25人だと思って闘えばいいだけのことなのだ。このことを自分の敗北のエクスキュ−ズにしてはいけない。そんなヤツはこのコラムを読まなくていい。
続いてA。代議士、スポンサーの取締役や宣伝部長(CMを実際、発注してくれる人・・企業の規模によっては特A)、キー局の局長の息子、娘がこれになる。つまり、特AもAも仮に超無能なヤツに年間800万円ぐらいの給料を10年ぐらいドブに捨てても、充分、元がとれるバックグラウンドを持っているヤツらなのだ。
そして、この二つの層は本人がよほどのヘマをしない限り、不条理な力が働くのだ。
ところが、B以下になると、不条理な力よりも人事部の良心が勝ってくるのだ。
B以下になると上記役職の肉親ではなく、甥っ子、姪っ子、近所の子とか、そんなんまで入ってくる。代議士だと後援会長の子供だから渋々、紹介状書いたとか色んなのが出てくる。他にもゼミの後輩、体育会の後輩とかがこれにあたる。
この程度のコネになってくると無いよりは全然マシだが、決定打にはならない。自分の実力で闘うことになる。
実際、B以下のコネでも、もしあなたがキー局を受けているならば、どんなツテを使っても局長クラスに年内に会うことをおススメする。局長はとりあえず書類選考だけは通してくれる。しかも枠は20〜30人分は持っている。早く動けば「面接すら受けられない」という悲惨な事態は回避できるのだ。ついでに、もしスポンサーや代議士関係に知り合いがいれば、一次突破も固い。もちろんそのスポンサーや代議士との関係にもよるが・・。
そういう意味では、二年生でこのコラムを読んでる人は永田町のインターンなんかもおススメだ。そろそろ原稿がいっぱいなので、次号、更に突っ込んでコネについて書くことにしよう。
コラム2に続く


コラム2  【 コネは本当にあるのか? Vol.2 】
コネのある学生は大体、社内の人づてで面接試験の前に人事に履歴書が回ってくる。大体、コネを頼まれた幹部級の社員が人事まで来て、自分とほぼ同じ時期に入社したぐらいの人事の幹部社員と軽く挨拶を交わしながら渡していくのだ。人事の幹部職員はそれらの履歴書を若手の人事君にバサっと乱暴に渡しながら、「まー、こいつは紙(書類審査)だけは通してやって。」「こいつは一次ね。」とかいう感じでいい加減に指令を出していく。人事君は言われたとおりに振り分けていく。
この時期になると時々、最高幹部も人事に足を運ぶことがある。田中常務が急にやってきて「山田君はどこかね。」と人事部長を「君づけ」で探してみたりする。
山田君は喫煙ルームから飛び出してきて「田中常務ぅ〜。」って感じですりよる。常務は「えー。これはだな、コネタロウ君といってな、俺の甥っ子なんだ。まー、大学はS大だが、体育会だし、いい男だぞ。ガッハッハ。営業なんか人足りてないんだろ。」と勝手に配属まで決めて去っていく。山田人事部長はひとまず「はは、常務の甥ごさんでしたら全く問題ございません!」とか言いながら、その履歴書を別棚に置いておく。 ここで重要なポイントが一つ。読者の皆さんはこの常務の願いが聞き届けられると思うだろうか?答えはNo。もちろん、本人の資質が優れていれば別だが、コネタロウ君がダメなヤツの場合、大体筆記で落とされる。なぜ筆記か?
筆記で落とすと角が立たないからだ。面接で落とすと、田中常務も「コネタロウのどこが悪いんだ!俺に似ていいヤツだぞ!」とバカ叔父っぷりを全開させて逆ギレするが、筆記で落とされると田中常務は逆に甥っ子のコネタロウ君に「お前、もっと勉強しろよ。俺に恥かかすんじゃねーよ。」と言って人事君ではなくコネタロウの方を怒るのだ。
この「コネ筆記落としの法則」はあらゆる業界に通じており、大切なお客さんの子供は一次、二次面接ぐらいまでは受かるのだが、その次の筆記で大体、ボロボロと落とされるのだ。ちなみに、コネタロウ君自身も筆記が全くできなかった自信が大いにあるので、クレイムを言うこともない。このパターンは殆ど丸くさまるのだ。
というわけでコネは絶対にあった方がいいが、なければならないものでもないのだ。
また、前回のコラムで出てきた特Aでもない限り、B以下にそんなに差はないのだ。
だから、大したことなツテでも早めに見つけておくことをおススメする。
東京にある4年制総合大学であれば、どこかしらOBはいるものだ。入りたいなら死に物狂いで探せ!
コラム3に続く


コラム3  【 ムカつく馬鹿ども 〜 キー局ディレクターの本音トーク! 〜 】
テレビ局で働いていると、死ぬほど学生がOB訪問してくる。こいつらの30人に29人はウザいし、ムカつく。(30人に1人ぐらいはマトモなヤツがいるけどね。)
まず開口一番「ども。話、聞きに来ました。」だもんね。「ども」って何?挨拶のつもりなんだろうか?非常識すぎる。そんでもって「話、聞きに来ました。」かよ!(別にいいよ聞かなくってさ。)って感じだよ。
「お忙しいところ本当にありがとうございます。私、●●大学の●●と申します。今日は宜しくお願いします。」ぐらいは言って欲しいよ〜。別に偉ぶるわけじゃないけどさ、こっちは馬鹿学生と違って忙しいし、合間をぬってボランティアで会ってんだから、ちょっとぐらいは気遣いが欲しいよ。ホンマに。
そんでもってアホ学生の最初の質問が「今の仕事って楽しいですか?」だもんね。キレるの通り越して呆れるよ。(は〜?お前、何聞きに来たの?俺はセラピストか?こんにゃろー。)あまりにも不毛な時間だが、こっちも少しは役に立ってあげたいから「じゃー、●●君の志望動機を教えて。」って振ってみるとさ・・これが判をついたように「僕は昔からテレビが大好きで、テレビを通して楽しさや感動を伝えられました。僕の夢は人を楽しませることです。ですから、今度は僕がテレビ番組を制作して、人に感動を与えようと思いました。」てめーは、本当に「人を楽しませる」のが夢なのかよ?だったら国連の海外青年協力隊に入りな。テレビ局で下らねー番組作るより、遥かに色んな人を幸せにできるぜ。それにさ「テレビが大好きで云々・・」って、お前はただのいい視聴者じゃん。視聴者を全部、テレビ局で雇うわけねーだろ。アホ。あまりにも馬鹿らしいが、「じゃ、どんな番組作りたいの?」って聞くと「ドキュメンタリーとかバラエティーですね!あと、スポーツも好きです。」(・・・・。)筋金入りのアホだ。今の日本の学生ってこんなレベルなの〜(涙)自分が学生ん時もこんなだったかしら?思わず考えこんでしまうよ。まー、きっと本人というより、大学や教育や家庭に問題があるんだろうけどね。そういう意味ではこいつらも被害者だな。可哀想に・・。
とにかく続けて「じゃーさ、もう少し具体的に説明してくれ。」と言うと、途端にフリーズ。おいおい誰か再起動してくれ〜!それから苦しい45秒の沈黙の後、言ったのが「電波少年」 てめー!他局じゃねーか!だったら日テレ受けろよ。
結局、疲れ果てた俺は「君さ、もう少し考えた方がいいよ。少なくとも、今のままじゃテレビ局は辛いぞ。」と教えてあげる。すると、「いや、でも僕って、絶対テレビ局向いてると思うんすよね〜。」と言われてしまった。しかもいつの間にか「敬語」から「プチ敬語」に変化してるのも腹立たしい。
こいつらは本当にアホだ。もっと本を読め。そしてもっと謙虚になれ。何故、こんなにアホなのにこんなにも根拠のない自信があるのかわからない。売れっ子の放送作家は年間に100冊以上本を読む。マーケティングや映像技術、IT、海外のメディアのことも貪欲に勉強している。睡眠時間3時間、4時間なんてザラだ。勿論、タレントとも遊ぶ。でも、そんなのは小さな側面に過ぎない。テレビ局をこれから受けようという人間には、もっと努力をして欲しいと思う。
コラム4に続く


コラム4 【 不思議な自信家たち 〜外資系コンサル、アソシエイトからの警鐘!〜 】
コンサルにOB訪問しに来る学生によくいるタイプで一番ムカつくパターン。
「僕、コンテンツ業界に興味あるんですよ。でも、いわゆる制作とかそういうんじゃなくて、経営に興味があるんですよね。で、いずれは経営者になりたいんですが、そのステップとしてコンサルに入ってスキルを磨きたいんです。」
はぁウンザリ。またしても甘えん坊の幼児プレイの始まりだ。大学の後輩で、どうしても断り切れず引き受けたが、マジで「死んだ時間」。はぁ〜。お前は一体、何様のつもりだ?うちの会社はてめーのステップかい?通り道かい?マジで逝ってよしだな。こいつ。
けれども、目の前に物理的にコイツがいる以上、仕方無いので、もう少しだけコイツに質問してやることにしよう。そこで、「何で経営者になりたいの?」と聞いてみると「僕は人に使われるのは向いてないから。」なんだとさ。
お前のことは、こっちも使いたくないので安心してくれ。
もう少しだけコイツに質問を続ける「経営者になりたいんだったら何かビジネスモデルとかあるの?」と聞くと「アジアに通用するエンターテイメント!」
またこれか〜。こいつの夢日記をいつまで聞かなきゃいけないんだろうか〜。アホ学生が自分の夢ストーリーを更に続ける。「ピカチュウとかSMAPさんとか凄いじゃないすか。ああいうのって日本から発信してますよね。そういうのやりたいんです。」こいつ真性アホだ。うちの大学って偏差値高いハズなんだけどな・・。SMAPを中途半端に「さん」付けするあたりが頭の弱さを露呈してしまっている。痛すぎる。コイツ・・。
何かムカつくので「そういうのって具体的に何?」と突っ込んでみる。大人気ない自分に少し反省しながらも聞かずにはいれない。返って来た答えは「コンテンツの発信です!」(得意顔)「そういうの」⇒コンテンツの発信⇒「そういうの」⇒コンテンツの発信。まるでメビウスの輪だ。
質問を変える。「ウチの会社はステップってさっき言ってたけど、何年ぐらいいるつもりなの?」「まー、長くて2年ですね!」「ふーん・・・。2年の根拠ってなに?」「僕、1回就職浪人してるんで、もう23じゃないですか。(知らねーっつうの。テメーの歳なんか)だから2年って言っても25なんですよね。やっぱり25には起業しないとダメなんですよ。」もはや、25の根拠とかもどうでもよくなり。残りの数十分は笑顔で夢物語を聞くふりだけしてやった。彼はスッキリしたのか満足気に帰路についた。後日、うちのリクルーターに彼のことを聞いたら、一次面接で落としたそうだ。ウチの人事もまともに機能してることがわかり、満足してる今日この頃です。

虎からのコメント
◆ 「根拠のない自信」と「夢を語る」の違い
上の学生の例で見ると、一見、夢を語っているようで語っていない。夢を語るのならば「アジアに日本のコンテンツを配信することによって、アジアの人に日本のことをもっと知って欲しい。」とか、自分のやることによって出てくる結果を語らなくてはならない。更に面接やOB訪問では当然「なぜ、アジアの人に日本のことをもっと知ってほしいと思ったの?」と反問される。これに対する答えが上の学生のように「アジアの人に日本のことをもっと知って欲しいから。」と答えるとメビウスの輪で、速攻アホの烙印を押される。自分はこんなアホなミスをしないと思っていてもテンパってると結構やってしまうので気をつけるべし!
そして次に、夢は具体的であればあるほど望ましい。実現性があればあるほど望ましいということ。上の学生のように、ああいうのそういうのではサッパリわからない。コンテンツの制作に関わりたいのか、知的所有権の売買に関わりたいのか、全くわからない。更にちょっと考えれば、それじゃあ芸能プロダクションやメディアファクトリーに行った方がいいんじゃないのと突っ込まれてしまう。
そして致命的なのが「あんたの会社はステップ」と言ってるところ。例えばお前は女の子と付き合う時、「お前は俺が、もっといい女と付き合うためのステップなんだよ。」と言い放つのだろうか?これと同じことをやってしまっているのだ。当然言われた会社の社会人たちはカチーン!と来るに決まっているのだ。当然受かるわけもない。
もう少し脳みそ使えよ!「根拠のない自信」だけでは世の中は渡れんぞ。
コラム5に続く


コラム5 【戦術 (1) 自分を語るということ。】 

たとえば、君が魚屋に行って、「マグロの切り身」をくれと言った時、魚屋の大将に下の4つのうち、どの言葉をかけられたら君はハッピーになれるだろうか?

(1)「はい。マグロです。」
(2)「中トロの美味しいとこですよ。」
(3)「今週、近海でとれた中トロの美味しいところですよ。」
(4)「今週、青森の大間でとれた最高のマグロの中トロです!」

その商品が本当に良いものだったとしても(1)では殆ど感動を与えることができないだろう。今度は同じことを学生で当てはめてみよう。

(1)「僕は来年卒業予定の男子学生です。」
(2)「僕はテニスサークルで一生懸命頑張った学生です。」
(3)「僕はテニスサークルで代表幹事として合宿や試合を乗り切ってきました。」
(4)「僕はサークルで代表幹事をしていた時に20名しかいなかった部員数を150名にまで増やすことに貢献しました。その時、自分が工夫した手法は・・ウニャウニャ。」

体育会でインターハイに行ったわけでもなく、理系の研究室で特許をとったわけでもなく、特に語ることもない薄っぺらな4年間をふんわり送ってしまった人間でも自分をどう語るかで全然変わってくる。

「君は噛めば噛むほど味の出てくるスルメのような男だね〜。」
この言葉は就職活動においては最低の評価と思って欲しい。数分で相手の脳ミソに自分の印象を刻みこむことができなければ、君の就活はその瞬間にゲームオーバーになる。
よく、そこそこの大学でそこそこカワイイ子がいつまでも就職が決まらないという悲しい現象がある。こういう子は大体、人に質問されると愛想よく返答してくれるんだけど、自分からペラペラ語りだすのがとても苦手だったりする。

就職活動とは 「数分間で自分が評価・格付されてしまう時間」 と頭に叩き込んで欲しい。「評価」だけではない。「格付」されている。つまり順番つけられてる。「さっきのヤツよりアホだ。」とか「さっきの子よりブスだ。」とか「今回のヤツの方がいいじゃん!」とかね。だから、絶対に自分を誰よりもポジティブに記憶してもらわなければならない。そこんとこを肝に銘じてくれ!


コラム6に続く



コラム6 【戦術 (2) 相手を知るということ。】 

就職活動は将来を左右する非常に重要な場面。その場面に強い影響力を及ぼす人間、それが面接官。というわけで、今回は面接官について考えてみよう。

まず、面接官だろうが、裁判官だろうがウンコもすりゃオシッコもする。腹も減るし、性欲もある。何が言いたいかって?つまり俺達と同じ人間ってこと。別に特別でもなんでもないわけ。ミスジャッジもすれば、虫の居所が悪い時には当り散らしたかったりするわけ。
例えば昨夜、彼女にひどいフラれかたをした男の面接官が翌朝、万全の精神状態で面接に望めるでしょうか?もちろん答えはNO。海兵隊員でも難しいよ。

そんなわけで、まず面接官はすぐにバグを起こす人間ってことを頭に叩き込んでくれ!

ところで、ここで面接官の1日をリアルに考えてみよう。筆者はかつて大手メーカーの人事にいた。特に女子学生に人気のある会社で朝9時から17時まで昼休みの1時間を除いてビッシリ60名の面接を行った。多分、学生で60人の面接をぶっ続けでやったことある人は殆どいないと思うんだけど、マジで辛いっす!かなり拷問です。

最初の一人目とか二人目はかなり、やる気満々なんだけど、驚くほどみんなマニュアル化されてんだよね。「自己PRお願いします」って言うと、いきなしブッ壊れたロボットみたいに棒読みで「私は人を幸せにすることがとっても好きな人間です。人に良い意味で影響を与えていきたい。そんな風に考えています。御社の●●という商品は私が子供の頃から食卓に出ていて、とても美味しく食べてました。今度は是非、そういう商品を作る側になりたいと考え御社を志望しました。」とか言われちゃうわけ。

おいおい!自己PRって言ったのに、いつの間にか「志望動機」になってんじゃん!!しかもさー、「私は人を幸せにすることがとっても好きな人間です。」っていう台詞もマジで鳥肌が立つよ。こんなこと普通の会話で素で言ってるやつがいたら、はっきし言って治療が必要だよ。

大体60人のうち53人ぐらいまでがこんな感じなわけ。その場にまる一日拘束される俺の気持ちも考えてよ。こっちの質問に答えないロボットを60体見てくって感じ。とても辛辣なこと言ってる自覚はあるんだけど、これが本当に現実なの。もちろん面接官の中には最初から最後まで一生懸命、学生の良いところを拾ってこうとする人もいる。でも、それは少数派だと思ってていい。

普通の面接官は11時になりゃ、「今日、ランチなににしよ・・。」が脳内の50%をしめて14時西日が差しこみゃ、「眠て〜」が脳内の85%をしめる。
つまり、君は極めて不利な状況下で戦うことになる。でも、逆を返せば、ここで彼に「ほー!」とか「他のヤツと違って面白いな!」とか思わせることができれば、その面接をとても有利に展開することができる。特に若い面接官なら「こいつ、面白いし、一緒に働きてーな。」とか思わせればかなり勝てる確率が高い。

面接官も所詮は人間。そして、かなり疲れてるってことを認識してくれ!

コラム7に続く